工夫について2007/11/05 21:45

このブログを見て、『工夫』という単語が多いことにおどろく人もいるかもしれません。

八極拳をはじめ、中国武術では功夫が大事といわれています。しかし、功夫とはなんなのでしょうか?
以前、呉連枝老師が来日された時に功夫とはなにか?と、質問したことがあります。その回答は大体、以下の内容でした。、
武術は功夫がないといけない。功夫には時間が必要だが、練習した時間が長いからといって功夫があるとは限らない。実戦では一胆 二力 三功夫といわれる。功夫は三番目に大事である。功夫が良くなれば胆、力も良くなる。功夫の有無は見れば判る。

当時は狐につままれたような気がして、判ったような判らないような、何とも不思議な感じでした。
現在、多少なりと練習を継続して使えるようになると、呉連枝の伝えたかったことが判ったように思います。


武術を学ぶ場合、先生の言ったことを絶対だと思って練習に励む人がいますが、如何なものか?一所懸命に練習する姿勢は尊いと思いますが、そのことが必ずしも正しいとは思いません。
なぜかというと、先生に教えられたことを忠実に守ることに囚われていては、本当に理解することは出来ないからです。
先生の教えは憶えて忘れる必要があると考えます。

例えば、A君が散手を始めたとします。最初は殴られると痛いし、自分の攻撃はまともに当らず、当たっても涼しい顔で倍替えしされ、苦い思いをします。こんなときに套路や先生の教えは役に立ちません。自分なりに、現物合わせで苦心して、凌いでいくうちに自然と攻撃方法が身に付いてきます。この攻撃方法を大事にして練習し、工夫、発展させていくのです。これは誰の教えでもなく、自分で創造する自分だけのモノです。ここが基本です。
しかし、悲しいかな、A君は必ず、壁にぶつかります。事態を打開出来ず途方に暮れた時、套路や先生の教えを思い出してみると、打開策が見つかる。こんな時、初めて套路や先生の教えは役に立ちます。また、この時初めてA君は套路や先生の教えを理解できるのです。

武術を学ぶということは先人の経験、研究を追体験することであり、自ら経験、研究しないと習得できません。いろいろと回り道しながら知識的な理解と、実際の経験を深め、積み重ねて体得するものなのです。
武術は生きた技であり、時に応じて変化します。なぜなら場所、気候、時間等、条件は変化して、同じ条件はありえないのです。当然、時代によっても変化していきます。想定する相手の行動も時代により変化してくのですから、絶えず対応する為、技法も変化していきます。この変化に対応する為に、理論と、技術を体得する必要があるのです。理論と技術を体得出来ていれば変化は比較的容易なのです。


自分が工夫してよい手を考えだした時、振り返ると以前に学んでいた。と気づいた時、本当に身に付いたことになるのです。

旅行日記32007/09/18 05:32

今日は午前中がフリーの為、チャイナタウンを見に行く一行と離れて、
ルンピニースタジアム横のムエタイ用品店(ツインズ専門店)に防具を買いに出かけました。ホテルのフロントで10時から開店していると教えてもらったのですが・・・開いてません。その隣いある、ムエタイ用品店(キング専門店)が開いていたので、そちらで買い物することにしました。買い物が済んで店を出ると、ツインズ専門店も開店していました。

今回購入したメーカーは、日本であまり耳にしないメーカーですが、作りは悪くなく、値段はツインズより多少安目だったので、また、ごっそりと買い込んでしまいました。買い込んだ品が思った以上にかさばり、地下鉄の入り口で持ち物検査をされてしまいました。

昼から、アユタヤ遺跡遺跡巡り→象に乗る→遅い昼食→アユタヤ遺跡夜景観光(ライトアップ)→移動→夜食→散策→タクシーでホテルへ戻る。
ハードスケジュールをこなして、疲れたのでもう寝ます
明日、帰国します。

旅行日記22007/09/17 06:05

16(日)は昼前からウィークエンドマーケットで買物に行きました。
買い物途中にスコールに降られ、びしょ濡れになりました。
キャスター付の大きなバックを買って、増えるであろう荷物に備えます。
キャスターの部分がショボくて、すぐ壊れそうですが日本に着くまで使えればOKなので気にしません。(¥2000で御釣りがくる値段ですし・・・)
昼飯を食べ、バスでカオサンに移動し、ムエタイジムで練習に参加、体験してきました。予約なしのイキナリの訪問でしたが、手馴れたもので練習のルーチンに組み込まれました。
訪問したのは名門、ソーワラピン ボクシングジム1回、約¥1400で体験できます。刺青した強面の外国人や、年配のおじさん、気合の入った女性選手、日本から修行に来ている人、様々な人種が練習してました。
途中参加で2時間くらいだったのですが、汗が滝のように流れます。
練習後、ジムの売店でパンチンググローブ、脛当て、パンチングミット等を購入、今回の一番の目的はこれで達成できました。以前より高くなったとはいえ、日本の売値の2/3位で購入できるので嬉しい!
ウィークエンドマーケットで購入した。キャスター付のバックに突っ込み、カオサン通りで買い物&明日のアユタヤ遺跡観光の予約を行いました。
遺跡観光の予約途中、プーケットでの飛行機事故のニュースを知り驚きました。場所は違うとはいえ、旅行国内での事故はショッキングな出来事で結構、凹みました・・・。
気を取り直し、食事、露店を巡りをして、タイマッサージで癒された後、タクシーでホテルへ帰り、明日の打ち合わせをして就寝です。

旅行日記12007/09/16 05:45

ただいま、文化サロンの有志と合宿と称して、タイに来ています。
現地時間で15日(土)19時前にバンコクに到着!しかし、なんやかやと時間を費やして、ホテルへのチェックインは20時過ぎ!!
ルンピニースタジアム近辺の屋台で夕食をすませて後、ムエタイ観戦へ、土曜日は2部制とのことで21時位から入場したのですが、十分に楽しむことができました。メインの試合が終わり、コンビニで酒とツマミを買い込んで、ホテルに帰ると23時を過ぎてました。0時過ぎ、今日の予定を立てながら、宴会して就寝。今からシャワーを浴びて寝ます。

散手について22007/06/29 21:43

套路練習を中心に練習している人が散手(組手)を行うとき、套路の技を頑張って使おうとしますが、大概の場合、正直にいうと恥ずかしく、心が痛くなります。頑張りは評価しますが、あまりの酷さに目を覆いたくなるのです。
套路学習者には失礼な書き方をしましたが、過去の自分を見ているような気恥ずかしさ、幼少の頃のビデオをみる懐かしさといいましょうか・・・ご勘弁ください。最初は誰でも初心者です。事実、僕も最初は傍で見ていて笑われていたと思います。経験がないのだから、仕方ないことなのですが・・・。

なにが酷く感じるのか?というと

例えば、
相手が警戒しているのに、大技を出そうとする。防御が疎かであり、スキだらけである。攻撃の威力が不足して単発。間合いが判らず空回りする。他の格闘技の技を知らず無知等々です。全体的に散手(組手)の経験が、使う為の努力が圧倒的に不足しています。

中には散手(組手)の経験がなくても飛び抜けて、すごい人もいるかもしれません。しかし、それは極々少数です。そんな極々少数の名人、達人は雲の上に放置しておいて、地道に使う為の努力をした方がよいと思います。

使う為の努力とは何か?

散手(組手)を通して、技を使えるようになるまで練習、工夫することです。
格闘技としてのセオリーを学び、武術としてのセオリーを学び、実際に技を使ってみることです。いろんな武道、武術、格闘技の人と交流し、垣根を作らず、工夫を続ける事が大事なのです。「~だから、技が使えない。」と、諦めてしまえばそこで止まってしまいます。ルールがあれば、その中で可能なことを工夫する。絶えず散手(組手)を通して工夫する姿勢が大事なのです。
散手(組手)を工夫するなかで行き詰まったとき、基本に戻って考えると、新しい工夫が生まれてきます。それを散手(組手)で試してみるのです。その地味な積み重ねが応用力を育て、套路を生きたモノにすることが出来るのです。そして、套路を構成する技や、攻防の理論等を理解し、実践できるようになれば、套路と散手の区別はなくなってきます。あとは各自の嗜好の問題です。

散手(組手)は若い時分から始めるのがよいと思います。最初は力ずくでも何でも構いません。工夫する姿勢を継続できれば自然と力も抜けてきます。
年齢と共に散手(組手)のスタイルも変化していく。これが理想なのだと思います。