套路について22006/07/07 21:59

前回の「套路について」で、套路練習で強くなれると勘違いする人がいると困るので、套路と散手について書きたいと思う。

よく聞かれる質問の一つですが
「基本功や套路を、どの程度練習をすれば使えるようになるのですか?」
答え
「基本功や套路だけを、いくら練習しても使えるようにはなりません。」

当然といえば、当然のことです。基本功、套路共に、これだけをやっても使えるはずがないのです。なぜなら、套路だけでは絶対にわからない部分があるからです。
技をかけるには、相手との間合、角度、呼吸、流れ等色々な要素が必要になります。套路で学ぶのは『形』です。哲学や理論が優れていても、それだけでは、相手を倒すことはできません。
「六肘頭や対打をやれば使える。」との声も聞こえてきそうですが、実際にはまず不可能であると考える方が無難です。
六肘頭や対打は確かに、優れた套路だと思います。僕も好きな套路です。しかし、余程の天才でないかぎり不可能だと思います。なぜなら、六肘頭や対打も、約束の上での『技の形』でしかないからです。多少、間合や角度が理解できても、自在につかうには不足なのです。